本が好きになった理由はイジメからの逃避。図書館で過ごした幼少期

小学校に上がるまでは日中は公園で遊び家に帰れば子供向けのテレビ番組に夢中になるごく普通の子供でした。しかし小学校に入ると、私の家庭環境が切っ掛けとなり真っ先にイジメの対象になってしまいました。地方の小学校のため、必然的にイジメは中学を卒業するまで私に着いて回ることになりました。

子供のイジメは、例えば先生に訴えると、イジメた子供が注意を先生から受け、その腹いせが倍返しになって結局自分のところに返ってくる負の無限ループです。なのでとにかく目立たないこと。人目に付かないことが肝心でした。そんな私が避難場所にしたのが学校の図書館でした。

図書館のルールはどこも「ふざけない・遊ばない・騒がない」が基本。そこにいて面白くなくても本さえ手にしていれば無事でいられます。動機は不純ですが、これが私の図書館と本の付き合い始めでした。

小学生の頃は動物を主題にした椋鳩十全集やファンタジーな佐藤さとる全集がお気に入りでした。この頃大ヒットした映画「ネバー・エンデング・ストーリー」の原作が読みたくて毎日図書館に通っていました。

中学に上がると岩波文庫や新潮文庫。なぜかスタンダールの「赤と黒」、ユーゴーの「あゝ、無常」。日本人だと太宰や井伏鱒二などなど。ナゼか暗い系ばかりにどっぷりハマっていました。
非日常や他人の思考を教えくれるのが本であり、身を包み隠してくれる安全な場所が図書館と言う空間でした。

高校、大学と進学すると共に接する本は高価になり、その分だけ装丁が手の込んだ本が増えてきました。こう言った本を開く時は心踊る感じがします。高校の図書館には卒業生が寄贈したらしい漢書、漢詩の全集がズラッと奥の書庫に仕舞われており、昼休み・放課後はそこが私の定位置でした。

読破など、とてもではありませんが漢文の教科書片手に文字を指で辿りながらたどたどしく何冊かを読んだことが思い出です。そんなイカツイ本の印象が忘れられないためか、新書・文庫とハードカバー版と両方刊行されている本だとどうしてもハードカバーが欲しくなってしまいます。

またビジュアルブックが好きでこれも装丁が綺麗だからと言う不純な理由です。こうやって不慮の事故から本が身近になり、その間に隠れるように小さな私は過ごしていました。今は隠れる必要はなくなりましたが、本を手に取り、静かな日々を送りたいと望んでいます。